組のちから
第4回 森清組

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CM制作の要、プロダクションマネージャーの仕事

ロケ地探しから各種調整や手配、またスケジュールやスタッフの管理などCM制作現場を実務的に取り仕切るのが、PMの仕事。不眠不休で、掛け持ち案件だらけの厳しい仕事に取り組む彼らに、そもそも“PM”とは何か、について語ってもらった。

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安部:PMは監督と二人三脚じゃないですけど、監督がイメージしているものがあって、それに向けて形にしていくのが一番の仕事だと思ってます。
そこにおいて一番大切なのは行動力と調整力。PMひとりでは何もできないので、スタッフさんの力を信頼して、最大限に引き出しながらものづくりをしていく仕事っていうことになるのかなと思います。

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石割:私は、監督が考えていることを具現化してそれをスタッフに伝えて、またそこから吸い上げて監督に戻すっていう仕事だと思ってます。粘土を練る、練り役みたいなイメージです。
そこにクライアントさんや代理店さんもいて、一方でその人たちが伝えたいことは何なのかっていうところの調整もあって、それを監督にどう言語化して伝えるかっていう仕事も大事になってくる。そういう意味では、繋ぎ目みたいな仕事かなって。条件が厳しい仕事もある中で、そのときにどういう風にスタッフにお願いをして、どこに力を入れてもらえば監督が思っているものを作れるのかっていうことも考えないといけないんですよね。

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吉田:一番大切なのはコミュニケーションだと思います。ただ、僕はそこに秀でているわけではないので、スペシャリスト的な働き方をしてもいいのかなと最近思っています。会社としてもそういう働き方を考えてくれていて、いろんな形のPMがあっていいのかなと。ただ、その中でも基本的なことしして、レスポンスが遅くならないように常に電話に出て、常にメールはすぐ返すっていう誠実さだけは絶対守るようにしてます。

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森清:PMはそれぞれみんな違うからこそ面白いんですよ。吉田くんは、資料探しの名人。あと、とにかく映画を見ていて、映像にもこだわりがある。PMによって作品のクオリティは本当に変わってきて、ディレクターとだけじゃなく、PMとほかのスタッフの距離もかなり重要で、例え予算や時間がなくても“こいつのためならやってやろう”っていう関係性が築けているかどうかっていうのもあるんですよ。

そしてPMという仕事の在り方に対する、こんなこだわりも聞けた。

橘川:一つ自分の中で持っているのは、PMはプロデューサーのアシスタントじゃないということ。会社として上司と部下ではあるけれど、役職として上・下っていう考え方はおかしい。そこがぶつからないと絶対いいものはできない。あとPMは技術職だと思います。資格が要るわけでもなく誰でもできるって言われがちですけど、できないって思いますね。やってみろよって思います。それだけキツイ仕事だと思います。

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PM編